韓国の家族関係証明書で、亡くなった父母が「生存」のままになっている場合は?

韓国の家族関係証明書を取得してみたところ、

「何十年も前に亡くなった父が、韓国では死亡したことになっていない」

ということがあります。

日本で長く生活していた韓国籍の方の場合、日本の市区町村には死亡届を提出していても、韓国側への死亡申告が行われていないことがあります。

その場合、韓国の家族関係登録簿に死亡の事実が反映されていないことがあります。

今回は、このような場合にどのような確認が必要になるのかをご紹介します。

日本への死亡届と韓国への死亡申告は別の手続きです

韓国籍の方が日本で亡くなった場合、日本の市区町村へ死亡届を提出します。

しかし、日本で死亡届を提出しただけで、韓国の家族関係登録簿に自動的に死亡の事実が反映されるとは限りません。

韓国側でも死亡申告の手続きが必要になります。

そのため、何年、何十年も経過してから韓国の家族関係証明書を取得した際に、亡くなった方の死亡が反映されていないことに初めて気付く場合があります。

通常の死亡申告では何が必要?

駐大阪大韓民国総領事館では、韓国人が日本で亡くなった場合の死亡申告について、主に、

  • 死亡申告書
  • 日本の市・区役所への死亡届出後に発行された死亡受理証明書(死亡届記載事項証明書)とその翻訳文
  • 申告人の住民票とその翻訳文
  • 亡くなった方の家族関係証明書・基本証明書
  • 申告人の身分証明書
  • 申告人の印鑑

などを案内しています。

また、申告義務期間を経過した場合には、住民票の除票や在外国民登録簿謄本など、別途書類が必要になる場合があります。

何十年も前の死亡で証明書が取得できない場合は?

問題になるのが、

「死亡したのが30年以上前で、市区町村から死亡に関する証明書を取得できない」

という場合です。

古い死亡届については、まず死亡届を提出した市区町村や、その届書を保管している法務局などに、死亡届書の記載事項証明書等を取得できないか確認する方法があります。

ただし、届書には保存期間があります。

また、現在は届出をした時期によって、市区町村と法務局のどちらが届書を保管しているかなど、取扱いが異なります。

そのため、古い死亡届については、まず該当する市区町村や管轄法務局へ確認することをおすすめします。

「死亡した外国人の外国人登録原票」を確認する方法もあります

もう一つ、確認しておきたい資料が外国人登録原票です。

外国人登録制度は2012年7月9日に廃止されましたが、それまでの外国人登録原票は、現在、出入国在留管理庁で管理されています。

亡くなった外国人についても、一定の親族等は「死亡した外国人に係る外国人登録原票」の写しを交付請求することができます。

請求できる方には、一定の要件のもと、

  • 死亡当時に同居していた親族
  • 配偶者
  • 直系尊属
  • 直系卑属
  • 兄弟姉妹

などが含まれます。

ただし、外国人登録原票を取得すれば、そのまま韓国への死亡申告に使用できるとは限りません。

死亡申告に必要となる書類については、実際に申告する韓国総領事館等へ事情を説明し、確認することが大切です。

古い死亡の場合は、最初に総領事館へ相談しましょう

死亡から何十年も経過している場合、

「死亡届の記録が残っているのか」

「外国人登録原票に死亡の記録があるのか」

「現在の家族関係登録簿はどうなっているのか」

など、個別に確認しなければならないことがあります。

最初から必要と思われる書類をすべて取得するのではなく、

古い死亡であること、現在の家族関係証明書では生存となっていること、日本では死亡届を提出済みであること

などを韓国総領事館へ説明し、現在必要となる書類を確認してから準備するとよいでしょう。

相続のときに気付くこともあります

この問題は、韓国の家族関係証明書を普段取得する機会がなければ、なかなか気付きません。

たとえば、母が亡くなって相続手続きを始めたため韓国戸籍を取得したところ、30年前に亡くなった父が生存したままになっていた、ということも考えられます。

韓国籍の方の相続では、現在の家族関係証明書だけでなく、古い除籍謄本なども確認し、実際の家族関係と韓国側の登録内容に違いがないか確認することが大切です。

死亡申告に必要な日本の書類の韓国語翻訳も承っております

当事務所では、韓国への死亡申告に必要となる日本の死亡に関する証明書、住民票・除票などの韓国語翻訳を承っております。

また、日本での相続手続きに必要となる韓国の家族関係証明書・基本証明書・除籍謄本などの日本語翻訳にも対応しております。

「韓国戸籍を取得したら、亡くなった家族が生存したままになっていた」

「何十年も前の死亡なので、どの書類を準備すればよいかわからない」

という場合も、お気軽にご相談ください。

参考:駐大阪大韓民国総領事館「死亡申告」、出入国在留管理庁「死亡した外国人に係る外国人登録原票の交付請求について」、法務局「戸籍届書の記載事項証明書の交付請求について」

※古い死亡に関する申告では、死亡した時期や日本側に残っている記録などによって必要書類が異なることがあります。実際の申告前に韓国総領事館等へ最新の取扱いをご確認ください。

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