相続・遺言 用語一覧(1)

こちらにある用語一覧は主に

NPO法人遺言・相続リーガルネットワーク(2012)

願いを想いをかたちにする遺言の書き方・相続のしかた―安心・納得の遺言書作成レシピ―』P175~P178 日本加除出版

の書籍からお借りしたものです。

  • 遺言

 遺言者の死後の法律関係を定める意思表示

  • 相続人・被相続人

 人の死亡によってその財産上の権利義務を他の者が包括的に承継することを相続といい、死亡した人を「被相続人」、相続する人を「相続人」という。

  • 法定相続人

 相続人の範囲、順位は民法で定められており、民法によって相続人と定められている人を一般に法定相続人と呼ぶ。

  • 推定相続人

 仮に相続が開始した場合に、民法上相続人となるべき人のこと。

  • 相続欠格

 本来なら相続人となるべき人が不正な行為をしたため、法律上当然に相続資格を失うこと。

  • 相続人の廃除

 遺留分を有する推定相続人に、被相続人に対する虐待、重大な屈辱など著しい非行があった場合に、家庭裁判所が審判でその相続権を奪う制度。

  • 代襲相続

 推定相続人である子又は兄弟姉妹が、相続開始以前に死亡したとき、又は相続欠格もしくは廃除により相続権を失ったときにその者の子がその者に代わって相続すること。

  • 遺産分割

 相続人が複数いる場合に、相続財産は相続の発生とともに相続人全員の共有となるが、これを各相続人の単独財産とすること。

 遺産分割方法は、遺言によって指定されていればそれに従い、遺言がなければ相続人全員の協議によって行う。これを遺産分割協議という。遺産分割協議が調わなければ、家庭裁判所にその決定を請求することができる。

  • 遺贈

 遺言によって、遺言者の財産の全部又は一部を無償で譲与すること。

  • 受遺者

 遺言によって遺贈を受ける者として指定された者。

 受遺者は遺贈を放棄することができる。

  • 遺留分

 遺言によっても奪うことができない相続財産に対する割合。

  • 遺留分減殺請求権

 遺言や贈与によって遺留分が侵害されたときに、侵害された遺留分を回復するために必要な限度でその遺言や贈与の効力を消滅させることを請求する権利。

  • 特別受益

 相続人が被相続人から婚姻・養子縁組のため、または生計の資本として受けた贈与及び遺贈のこと。相続人が複数いる場合に各相続人の相続分・遺留分を算定するにあたっては、相続人間の公平のため特別受益の価額は相続財産とみなされる。

  • 寄与分

 被相続人の財産の維持、増加に特別の寄与をした相続人の取り分。

  • 遺言執行者

 遺言の内容を実現するために選定された者。遺言によって指定される場合と、相続人などの利害関係人の申し立てによって家庭裁判所から選任される場合とがある。

  • 債権・債務

 特定の者(債権者)が他の特定の者(債務者)に対して一定の給付を請求することを内容とする権利を債権といい、債権に対する義務を債務という。

 お金の貸し借りを例にとれば、お金を貸した人を債権者、お金を借りた人を債務者といい、貸したお金を返してもらうよう請求する権利が債権、借りたお金を返す義務が債務となる。

  • 嫡出子

 法律上の婚姻関係にある夫婦から生まれた子。

  • 婚外子

 法律上の婚姻関係にない男女の間において生まれた子。嫡出子に対して、嫡出でない子、非嫡出子ともいう。

  • 認知

 婚外子について、その父又は母との間に親子関係を生じさせる制度。親が自ら認知する方法と、子(又はその子、孫など)の訴えに基づいて裁判所が裁判によって認知を強制する方法とがある。

  • 後見

 後見人が被後見人の身分上及び財産上の保護を行う制度のこと。

 未成年者に親権を行う者がいないとき又は親権を行う者が管理権を有しないときにその未成年を監護教育し財産管理を行う未成年後見と、精神上の障害によって自己の財産を管理できない程度に判断能力が欠けている状態が常時続いている者を療養看護し、財産管理を行う成年後見とがある。

  • 後見人・被後見人

 貢献の事務を行う者を後見人、後見によって保護される者を被後見人という。

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