遺言書を作成する前にしなければいけないこと①

遺言を書く人は年々増加しています。

仲の良い家族だから大丈夫という言葉に、何の保証もありません。

円満な相続のはずが「争続」にならぬように、遺言による相続を考えてみましょう。

お子様のいらっしゃらないご夫婦は、遺言は終活の必須事項だと思って必ず遺言を作成しましょう。

遺言書を書く前に必要なステップについてお話ししましょう。

  1.   自分の財産の把握
  2.   推定相続人の把握
  3.   誰にどの財産を渡すかの検討
  4.   遺言執行者の選定

まずは、ご自分の名義の財産の把握が必要です。

財産とは何でしょうか。不動産、現金、車、絵画、有価証券・・・・

うれしい財産だけではありません。

借金、借用物、未払金・・・といった負債も財産になります。

あなたが思うあなたの財産を書き出してみましょう。

ほかの人にとっては、価値がないと思えるものでも、あなたにとっては価値のあるものもあります。

それは、遺言で「このように扱ってほしい」などと残すこともできます。

次に、その中から、相続の対象となる財産を「財産目録」としてまとめてみましょう。

「財産目録」を完成させるために、以下のものを準備するとよいでしょう。

不動産(土地・建物)名寄帳写し(または、固定資産評価証明書)最新年度のもの。不動産のある市区町村役場で取得ができます。
不動産登記簿謄本と公図法務局で取得できます。 
賃貸借契約書等
農地・山林などの土地上記と同様
預貯金・債権通帳など銀行名、支店名、口座名、現在の残高を書き出す
株式株券または預り証
自動車車検証、自動車保険の証券
会員権会員権の証書
生命保険金保険証あなたが契約者であなたが受取人になっている保険金は、相続財産になります。
受取人が配偶者といった個人名になっている場合は、その受取人の固有の権利となり相続財産にはなりません。
貸金債権、売掛債権借用書、売掛帳
借り入れ債務金銭消費貸借契約書の控え

 

遺言書に書いても自分の財産として、今後も自由に引き出し、処分することができます。

遺言書は何度でも書き直すことができますので、

施設に入居するために多額の預貯金を引き出したとしても

不動産を売却してしたとしても、遺言書を再作成すればよいだけです。

あなたの財産は死ぬまであたなが自由に使っていいことを忘れないでください。

次に、推定相続人について書き出してみましょう。

相続人になれる人は、民法で定められおり、第1順位から第3順位まであります。

遺留分のある推定相続人の把握も大切です。

既に、推定相続人が死亡している場合や欠格事由にあたる場合は

代襲相続がありますので、その子についても書き出しましょう。

次に、推定相続人以外で、財産分与をしたい人はいないかどうか考えます。

把握をした財産を推定相続人、またそれ以外の人の中で、誰に何を渡したいのか考えましょう。

推定相続人以外には、遺贈という形で財産分与ができます。

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