予備的遺言とは

予備的遺言は、補充遺言とも呼ばれます。

これは、もしもの場合に備えた遺言のことです。

例えば、遺言者よりも先に推定相続人が亡くなってしまうことに備えた

遺言を入れ込んでおくということです。

遺言者からしたら考えたくもないことですが、

自然災害の多い日本では、突如台風や地震などで命を落とすこともあります。

また、元々推定相続人が病弱であることもありますし

遺言者が特に女性である場合

(とても良いことですが)長生きをされるということも大いにあります。

このように財産を遺すことにしていた相手(推定相続人)が先に亡くなった場合

その部分に関する遺言は原則無効になります。

無効になった財産は、法定相続分に応じて相続することになります。

それが新たな争いを生むことにもなりかねませんし

何よりも遺言者の意思とは違う相続が起こることになりかねません。

無効になったところだけ、また新たに遺言を作成することも可能ですが

当初遺言をつくった時から時間が経過していれば

遺言者本人が認知症になるなど遺言能力がある状態かという問題も起きているかもしれません。

そこで、遺言を作成するときに「予備的遺言」として

万が一、遺言者より推定相続人が先に亡くなることを想定し

その人に代わり、財産を受け取ることができる別の人を定める遺言をしておくことができます。

それでは、予備的遺言の例文を紹介しておきましょう。

例文1)

遺言者は、この遺言の効力発生において、〇〇が死亡していたとき(同時死亡含む)は
〇〇に相続させるものとした財産は、同人の妻▲▲へ遺贈する

例文2)

遺言者は、妻〇〇が遺言者の相続開始以前に死亡していた場合は
妻〇〇に相続させるとしていた財産を、××団体に寄付することとする。

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