自筆証書遺言書保管制度について(2)

ここでは、保管申請の流れについてお話します。

まず、遺言を保管してもらえる期間は何年くらいなのでしょうか。

保管期間は、遺言者の死亡日から50年経過したときに

破棄することができるとされています。

また、遺言者の生死が明らかでない場合は

遺言者の出生の日から起算して120年を経過したのち

50年が経てば破棄することができます。

「破棄することができる」とあるように

必ずその期間が過ぎれば破棄されるということではありません。

また、遺言書そのものではなく

遺言書保管ファイルは、遺言者の死亡日より150年経過したときに

その情報を消去できるとされています。

永年保管ではありませんが、十分な期間といえるでしょう。

ここからは、法務局の遺言書保管所に遺言書を預けるまでの流れについてお話します。

①   自筆証書遺言を作成しましょう。

外形の方式のチェックは受けられますが、遺言内容の相談等は受けられませんので

しっかりと自分で作成した遺言書を持参しましょう。

A4サイズの用紙で作成をすることが決まりとなっています。

②   預ける保管所を決めましょう。

保管申請ができる保管所は次の3つです。

  1.   遺言者の住所地
  2.   遺言者の本籍地
  3.   遺言者が所有する不動産の所在地

ただし、既に他の遺言書を預けている場合は、その遺言保管所になります

③   申請書を作成しましょう。

ここからダウンロードできます。

法務局の窓口にも備え付けがあります

④   保管申請の予約をする

法務局の遺言書保管所における手続きについてはすべて予約が必要です。

予約者名は遺言者本人の名前で予約してください。

予約方法は次の3つです。

1)   インターネットでの予約

  法務局手続き案内予約サービスの専用HPでの予約(24時間365日可)

2)   電話での予約

  手続きを行う予定の遺言書保管所へ電話にて申し込み

  受付時間  平日8:30~17:15(土日祝年末年始除く)

3)   窓口に直接出向いて予約

  受付時間  平日8:30~17:15(土日祝年末年始除く)

⑤   保管の申請をする

予約した日時に、必ず遺言者本人が出向いて下さい。

持参物は次の通りです。

1)   遺言書

ホッチキス止めはせず、封筒も不要です

2)   申請書

あらかじめ記入しておきましょう

3)   住民票(3カ月以内のもの。本籍・筆頭者の記載のあるもの)

4)   有効期限内の本人確認書類(顔写真付き)

例)マイナンバーカード、運転免許証、運転経歴証明証、旅券、乗員手帳

在留カード、特別永住者証明書

5)   手数料 3900円(収入印紙)

手数料は収入印紙で納めます。

法務局でも販売していますので、当日購入してもいいでしょう。

6)   遺言書が外国語で記載されているときは、日本語による翻訳文

7)   自筆証書遺言で使用した印鑑

保管官のチェックを受けた際、軽微の訂正であればその場でできるかもしれませんので

念のため、遺言書に押した印をもっていきましょう。

⑥   保管証を受け取る

今後、遺言書の閲覧、撤回、変更の届出をするときなどに保管証があれば便利です。

再交付されませんので大切に保管下さい。

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