お一人様の遺言とは

総務省の調査によると

2020年の生涯未婚率(生涯一度も結婚しない率)は

男性26%、女性17%であり

2030年には男性が約30%、女性が約23%になると言われています。

男性は4人に1人が、女性は6人に1人が一度も結婚をしないまま

生涯を終えるということです。

今後もその傾向が高くなっていくことが予想されています。

お一人様といった場合、このように生涯独身という方だけではなく

夫または妻に先立たれ、子供もいない場合なども含める

非常に多くの方々がお一人様にあたることが想像できます。

お一人様は、また天涯孤独のように身内がまったくいないことでもありません。

そして、この独身者は自ら生計を立てていることが多いため

財産が全くないというケースはほとんどないと思われます。

配偶者なし、子なし、孫なしのお一人様の場合

両親と祖父母が他界している場合は、兄弟姉妹がお一人様の相続人になります。

またこの兄弟姉妹がすでに他界している場合は

甥、姪が代襲相続します。

兄弟姉妹や甥、姪と良好な関係が維持できているのであれば

特に問題ないのですが、

歳とともに兄弟姉妹や甥姪とほとんど交流のないこともあるはずです。

関係が希薄になり交流のない兄弟姉妹(甥姪)に財産を遺すよりも

お世話になった方に自分の財産を譲りたい

寄付したいという思いがあるのであれば、遺言を書く必要があります。

兄弟姉妹には遺留分(必ず相続の際に一定の割合請求できる権利)

がないため、実現はしやすいでしょう。

そして、自分の死後、その思いを実現してくれる方を

遺言執行者として指定しておく必要があります。

遺言の中で指定すればよいのですが

事前に本人に自らの思いを話し、承諾を取っておきましょう。

遺言執行者に指定された者は、断る権利もあるからです。

そして遺言に、その報酬も書いておきましょう。

遺言を作成するだけではなく

死後の事務委任契約を結び、

亡くなった時の遺体の引き取りや葬儀

埋葬等の事務も依頼しておくことも有効ですので

専門家に相談することも1つの方法です。

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